連日ラージフォーマットの話でスマソ
そもそも中判との出会いはデジタルではなくフィルムだった
135フィルムで撮ってた自分は次第に中判、120フィルムに興味を持つようになる
とある広告系カメラマンの方の白黒120フィルムの現像の仕上がりを見た時だった
それは6×9で、こんなに大きくフィルムに露光できるカメラがあるのかとそのフィルムを実際に手に取ってみると興味を持たないわけがなかった
そのカメラがGW690Ⅱだと教えてもらい、それからそのカメラを調べていたら欲しくなって購入……という流れで始めた中判だった
135フィルムでは感じることができない解像感や被写体の質感、ボケ量そしてラチチュードの豊かさ
それはもちろんフィルムによって違ったがそれでも撮像面の大きさでここまで視覚的に受けられる情報量が違うものか…と感動したものだった
そこで特に感動したのがラチチュード、階調の豊かさだった
GFX50SⅡ GF35-70mm
この写真は夜に撮影していて、移動販売車のカウンターを写している
そもそもはGFX50SⅡのカタログにカフェを撮影しているサンプル写真があって、その写真はGF35-70mmで撮られていた
その写真の歪曲収差の少なさに驚き、本当か試してみた写真でもある
カップが主題ではあるけど、それを活かす背景も潰れないでしっかり情報が残る
その情報量の多さやリアリティーがラージフォーマットの魅力だと思う
中判の描写に取り憑かれた自分ではあるけど、APS-Cで撮影した写真も好き
写真は結局のところ機動力が大きく関係していると思うし、小さくすることに限界を迎えた今、より軽くって方向に向いてる業界だから余計だと思う
50g、100gの差で生まれなかった写真があると思うと少し複雑だけども……
ともあれラージフォーマットを持ち出す理由は質量を超えた先にある
それが自分にとっては色や解像度よりも階調であると思う
ラージフォーマットにはいつしか見慣れてしまって見えなくなっていた深い世界が潜んでいる
それを感じられた時、ラージフォーマットでしか写せない写真がそこにはあると思う