koyuki. FUJIFILM Log

富士フイルムのカメラとレンズの感想文みたいなブログ

GF100-200mm F5.6 R LM OIS WRとの1年

GF100-200mmを購入したのは昨年の冬ボーナス支給の時のこと

GFX50SⅡキットレンズのGF35-70mmGF63mm、そしてGF100-200mmこの3本があればひとまず色々と楽しめるだろうと2ヶ月程で揃えた

ここまででざっと¥800,000程度

GF63mm中古がかなり安くなっていて¥80,000くらいだったと思う

GFXシリーズはレンズ購入の時、もちろん最短焦点距離も気にするけど

blog.hatena.ne.jp

それと同じくらい機動性、つまりはサイズ重量大事なポイントだと思う

それは焦点距離にもよるが、用途という側面も自分としては大きい

例えばGF50mm長さ8cm650g程度だったらたとえ最短焦点距離が55cmではなく30cmだったとしても自分にとっては欲しくなるレンズとは思えない

(血迷って買いたくなる時がたまにあるがそもそも自分の撮影にはあまり必要ない)

GF50mmはあのサイズ感(とあの金額)と335gという重さだから機動性もとい持ち出しやすさを考えた時に購入検討するレンズだと思う

 

自分にとって機動性重視なのはX-Pro3、Xシリーズなのだ

時折、全てGFXで撮った写真にしたくてGFX50Rも考えるバッテリーGFX50SⅡと違うので都度それを理由に断念している

(GFX50RⅡが同じバッテリーで出るとなると話は変わる、散財ヤバイ)

先日、Twitterで当ブログを見てGFXを検討しているお方とのリプライでも言ったが

Xシリーズでも画面上でならばほとんど差を感じないのだ

なんならつい昨日、X-Pro3で撮影した写真を6切でプリントして上司に見せたら

これGFX?」と確認されたくらいだ

X-TransⅣから特にセンサープロセッサーが大きく成長したのかプリント時の緻密さとカラーバランス、ノイズの少なさが満足できるレベルになっている

発売直後のX-H2Sを借りてXF50-140mmで作例を撮った時、動物園で撮影したが、毛並みの緻密さの表現や身体の丸みや凹凸部位ごとの質感の描写GFXにも負けず劣らずの素晴らしさだった

 

前置きが長くなったけど、GF100-200mmを購入してからのこの1年

風景撮影とあらば必ず持ち出したし、使い道がないかもしれないスタジオ撮影の時でも持ち出してきた

そこで仮に使用頻度が低かったとしても持ち出して損した…と思うほどの重量感は感じてない

それは1,050gという重量を気にしなくていい程描写扱いやすさ等の部分で優れていると思っているから

使えば大体何かいいのが撮れる、という曖昧な信頼度ではあるがそれは十分持ち出す理由になる

それにうまく設計されているのだろう、レンズの重心が後ろ目マウント側に来ているので使用中は重さをあまり感じない

むしろ”軽い”と言ってしまう程

そしてインナーフォーカスなのも三脚使用を前提に考えたらポイントが高い

使えば分かる”富士フイルムの配慮”を噛み締められるレンズなのだ

 

f:id:music_to_camera:20221116091447j:image

 

GFX50SⅡ  GF100-200mm

 

非常に分かりにくいが、画像真ん中ちょい右上にスマホで写真を撮る人が写っていて

その日が桜に覆われている様を撮っている

これは望遠レンズならではの圧縮効果によるもので、本来はもっと桜はスカスカである

 

撮影バリエーションが一気に増える望遠レンズ

その選択肢としてGF100-200mmは、今はこれしかないとは言え満足度は高い

フォーカスも速いし、描写もズームレンズとは思えない程に良い

GFXで風景を撮るならば持っておきたい1本

 

質感の描写

なんとか毎日更新中の当ブログもやっと累計1,000PVに届きそう

それもこれも全てはこのブログにアクセスしてくれているみんなのおかげ

ありがとうございます

特に目標とか野望とかなく単純に富士フイルムのカメラとレンズをベタ褒めしてるだけなのでこのまま気楽なブログ更新をしていこうと思う

 

 

----------------------------------------------

 

 

今回は過去使ってきたメーカーも含めた上での被写体の質感のお話

 

Twitterの固定ツイートのツリーに過去のカメラ遍歴という長ったらしい自分語り記事があって

https://koyuki-fujifilm.hatenablog.com/entry/20220919/1663544165?_ga=2.268309454.1158869205.1668465921-660983177.1668465921

ざっくりとボディだけならばパナソニック以外は使ってきた

その上での個人的感想の色がとても濃いお話

 

 

そもそも初めてデジカメを手に入れた時はまだ携帯電話はガラケーで画素数がやっと500万画素とかの時代

その頃から携帯電話は写真機能とか写真を撮る事に比重をかけ出したと思う

自分はその撮影機能に特化しだしたガラケーで写真を撮る事に目覚めたクチで、その後すぐにバイトをしてデジカメを買った

その頃でさえ、携帯電話とデジカメの差は質感の描写の良さだと分かるほどだった

もちろんそれは今も変わってないと思う

 

 

当然、富士フイルムの質感の描写は良いという話になるのだけど…それはひとまず後にして

 

過去使ってきたカメラで質感の描写が良いなと思ったのはSONYPENTAX

SONYは、というかα7シリーズはセンサーがExmor Rになった後と前では大きく差がある

裏面照射型センサーのメリットは字面では知っていたけど描写で比べると結構違う

PENTAXK-3MarkⅢが特に素晴らしい

KPを使っていたけど遥かに良い描写

あれは買取が少ないのも頷ける

 CanonNikonは!?っていう意見もごもっとも

全部のメーカーそれぞれ良さがあるし、ここ数年の他社の機材はじっくり使ってないので認識に誤差があるのも承知の上

あくまで好みの問題なのでね…

 

さて、肝心の富士フイルム

レンズのお話なんだけど、先日の記事にもあげたXF35mm F2 R WR無機物の質感の描写がとても好みでして…

よくスナップでも使うんだけど、とかバイクとか看板とかとか無機物の質感描写がとても良いと思う

他のレンズも良いけど、無機物撮ったら自分の中では1番かな(GFXシリーズは覗く)

 

艶感とかサビ感とか丸みとか硬さとかそういうものがしっかり伝わる描写をしてくれる

そんなレンズだと思う

 

f:id:music_to_camera:20221115081441j:image

 

X-T1  XF35mm F2 R WR

 

駐車場待機中に自分の車の好きな部分を撮影

好きなものに囲まれてる生活、最高

 

X-T1XF35mm WRはお気に入りの組み合わせ

X-TransⅡは今のセンサーと比べたら少し甘めの描写をするけど、それもまた良い

細かい事かもしれないけどXF18mmF2XF27mm WRではもう少しサッパリとした描写になってしまうと思う

XF35mm WRだからこその質感描写だと思う

XF35mm F2 R WR

先日の記事でも書いたようにXF35mmF1.4F2 WR2種類を持っている

今回はXF35mm F2 R WRのお話

 

スペックなんかは調べれば出てくるので割愛

 

このレンズの魅力はまずサイズだと思う

フードを付けなければ5cm程度とかなり短い

持ち出すハードルがかなり低いと思う

カメラやレンズ機材は持ち出してナンボだと思うので持ち出しやすい、もしくは持ち出すだけのモチベーションをもたらしてくれる機材というのは良い機材だと思う

今でこそ純正別売フードを付けているのでかなり長くなってしまっているけど、以前X-T1で使用してた時はパンケーキレンズであるXF27mm WRがあるにも関わらずXF35mmWRは常用レンズだった

(今X-Pro3にはNOKTON 23mm F1.2がついてる)

 

そしてそのサイズ感でありながら、真面目な写りをするので扱いやすさがある

XF35mm F1.4 Rのような使う人で大きく描写が変わるようなレンズではなく、悪く言えば凡庸と言った写りだとは思う

が、逆を返せばその写りが気に入っているのなら安定してお気に入りの写真を撮ることが出来るということでもある

 

正直、WRに関しては別にそこまでメリットだとは思っていない

なんならWRのせいで何かを削ぎ落としたり無理をしているのならば自分は非WRでもいいと思ってる

 

そしてSTMによる高速AFも魅力

これは瞬間を切り取るには必須なスペックだと思う

言葉が通じれば何度でも撮れることもあるが、動物はそうもいかない

そんな時AFで迷ってしまっては本当に撮りたかった瞬間を撮れない

XF35mmWRを使って1番心が躍ったのはこのAFの速さかもしれない

 

当然、収差もあるしよく言われる線の太さというのも何となくわかる

究極その部分も好みだから……って言い方も出来なくはない

 

 

では最後にXF35mm F2 R WRで撮った写真を

 

f:id:music_to_camera:20221114145337j:image
f:id:music_to_camera:20221114145340j:image
f:id:music_to_camera:20221114145334j:image
f:id:music_to_camera:20221114145330j:image

 

X-T1  XF35mm F2 R WR

 

レンズ購入を検討する時に必ずチェックする事

こんな話もちょくちょくしているような気もするけど、改めてすると新しい発見がある……かもしれない

 

例えば今度発売されるXF30mm Macroは自分から見て買いなのか…

何故NOKTON 23mm F1.2は買って35mm F1.2は買わないのか…

などなど

 

各メーカーの狙いや設計思想に基づいたスペックが自分に刺さるかどうか、ということだと思う

もちろんなんとなーく欲しくて買ったら良かったっていうものもあるとは思う

XF35mm F2 R WRがソレ

X-Pro3に付けたらカッコいいよね、カタログの表紙通りになるし!って理由だけでまだX-Pro3を手に入れてないのに先にレンズを中古を購入

X-T1で使ってみたら意外と良くて、メリットとデメリットとのバランス感が丁度いいと思う

(それに関しては別記事で)

XF35mm F1.4 R持ってるにも関わらず、同じ画角のレンズを買っちゃってるけどじっくり使ってみると描写に違いがあって気分で使い分けっていうのもアリだと思う

 

自分がレンズを購入検討する時、必ずチェックするのは

最短焦点距離

もちろんサイズ重量フィルター径等々仕事でも必要な知識なので満遍なく見るけど

特に見るのが最短焦点距離

絞り優先で撮影する自分にとってはF値と同じくらいかそれよりももっと重要なことかもしれない

 

f:id:music_to_camera:20221113201833j:image

 

GFX50SⅡ  GF63mm F2.8 R WR

 

連日のGF63mm、やはり出番が多い

このレンズの最短焦点距離50cm

35mm換算でおよそ50mmの焦点距離最短焦点距離が50cmというのはまるでオールドレンズのようなスペック

でもこのレンズを重宝しているのはそのデメリットのような点を気にしないで使えるくらいのボケの美しさがある

またボケの話かよって思うかもしれないが、寄れてボケが綺麗ならばそれはとても魅力的なことだと思う

50cmはテーブルフォトでは少し苦労する距離だし、ポートレートでバストアップの時にギリギリくらいの距離だと思うが、それでも出る画が綺麗なら満足できる

 

もしこれが65cmとか70cmとかなら買わない

GF80mm最短70cm、これも自分の尺度ではギリギリ使用できる距離感だと思う

 

つまり被写界深度のコントロールをする手段なのだ

寄れないがボケるという限界のあるレンズではどうしてももう一歩踏み込んだ表現が出来ない

(これは内田ユキオさんの受け売りだが…)

それはXF56mm F1.2 Rのようなレンズのことを言うが、あのレンズで抱えていたストレスを解消してくれたのがXF90mm

今となってはXF56mm F1.2 R WR最短焦点距離50cmになったのでより画角の好みで選びやすくなったと思う

 

この話は被写体や撮影スタイルで考え方が変わるので万人に向けた話ではない

自分にとってレンズ選びとはいかにその場でより自由に表現できるか

まさに撮影はライブ

その時の心情を出してこそ、自分の写真は生きる

レンズ選びの時点で撮影内容が定まってしまうのならばより自由により心のままに撮れる方がいい

それが自分にとっては最短焦点距離によって左右される

とても大事なスペックだと思う

 

 

 

 

 

GF63mm F2.8 R WR

X-T5XF30mm Macroやはり供給不足が発表されたなぁ

年内に一体何人が手に入れられるのか…

ここ最近ではやはりX-T5の予約の入り方が断トツ

勢いがあるし、やっぱT1桁機は人気だなーと実感した

 

----------------------------------------

 

さて、秋も深まる中ではあるけど桜の時期の写真の話

 

GFX50SⅡを手に入れてから季節が変わるのが楽しみになった

中々時間を作るのが難しい時期もあり、全ての季節でそれっぽい写真を撮るのはなかなかにハードだった

 

そんな1年、常に持ち出していたレンズがある

 

GF63mm F2.8 R WR

 

f:id:music_to_camera:20221112223401j:image

 

GFX50SⅡ  GF63mm F2.8 R WR

 

全幅の信頼、といえば過言かもしれない

サイズ的にも持ち出しやすいのもある

あらゆる理由でこのGF63mmは常に撮影に持ち出していた

 

以前も書いたようにボケの質がとにかく良い

ラージフォーマットは自分にとって解像感や階調、色再現度あらゆる面で満足度の高い画が撮れる

それはレンズによって多少の差はあるけど、基本的に過去のどの機材よりも満足の行くものだった

そんな中でGF63mmを使えばとりあえず良い画になる、そう思ってる

GF35-70mmというやりすぎキットレンズがある中で、それを上回ってGF63mmは推せる

 

もちろんズームレンズの方が便利だし楽だと思う

圧倒的に撮影枚数は増えると思うし、画角のバリエーションも豊富で色んな画が撮れるメリットは捨てがたい

それでも自分はGF63mmだけ付けて出かけたい

それは潔さからではなく、単にこのレンズが生み出す写真が好きだから

 

そんな魅力のあるレンズだと思う

 

置きピン

昨今のカメラはAFが格段に良くなった

あっという間にピントが合っている

しかも割と正確に

技術の進歩には驚かされる

この業界にいて14年ほど(ブランク有)だが、ここ数年デザインを変えずにコストを下げ中身だけ進化させる作戦が続いているカメラ業界も、中身の進化は止まることを知らない

 

たまに鉄道写真を撮る方がプリントに来ることがある

写真の話機材の話撮影場所などの話をする中で自分はいつも撮影方法の話をする

その中で驚いたのは

今はほとんど置きピンなんてしない

ということだった

今はカメラが優秀だからAFでもしっかりピントが合う

それは素晴らしいことだと思う

 

誰でも簡単にいい写真が撮れる

それは逆を言えば誰よりも良い写真を撮る難易度が上がったということにもなると思う

そんな中自分は2022年の春に置きピンで撮影した

 

f:id:music_to_camera:20221109234004j:image

 

GFX50SⅡ  GF100-200mm

 

 

コントラストAFのカメラ、GFX50SⅡ

以前にも書いたようにIBISが強力なのでコントラストAFでもフォーカスするまでが早い

しかしながら追尾に関しては正直使いものにならないと思ってる

 

桜並木を自転車で駆ける少年

その後ろ姿を撮りたいと思ったが、この機材では…

と悩んだ一瞬のこと

置きピンの存在を思い出した

置きピンならきっと撮れる

そう確信した自分は前ボケもそれなりに得られる枝にピントを合わせて彼がその下に到達するのを待った

 

機材がいかに進化しようとシャッターを切るのは人間

切りたいと思った時に切る

それはこの先もしばらくは変わらない

そうある限り、きっと置きピンという技術は損なわれることはないだろう

縦位置構図にハマる

一時期狂ったように縦位置構図にハマっていた時期があった

とりあえず縦位置

一応横位置でも撮る、みたいな

Twitterが縦位置対応したからとかでもなく、なぜか縦位置にハマった時期があった

 

今となっては別にそうでもなく、被写体にとって都合の良い方をあれこれ試行錯誤してみたりする

そこにはこだわりというよりむしろちゃんと撮りたいという気持ちと、何か自分の中で正解のようなものを見つけたいという気持ちが混ざった結果だと思う

 

目の前の被写体と自分

その時その場はそれとそれ以外

 

縦位置構図はそこで繰り広げられる被写体との1対1の攻防のひとつの形なのだろう

 

f:id:music_to_camera:20221109232639j:image
f:id:music_to_camera:20221109232633j:image
f:id:music_to_camera:20221109232636j:image
f:id:music_to_camera:20221109232642j:image

 

X-T1  XF35mm WR

 

この組み合わせで持ち出すことが多かった昨年の秋から今夏

ここ最近で1番シャッターを切った組み合わせかもしれない

AFが速くてテンポ良い撮影が出来るのが魅力

 

この頃すでにGFXを持っていたので3:2の比率は扱いづらさがあった

やけに長いやけに広い

そう感じながらシャッターを切った記憶がある

そこには自分への挑戦

迷っている自分から何か新しいものが生まれるかもしれないという期待があった

 

このレンズはX-TransⅡのセンサーにはどこか硬すぎる気がする

甘さとも言える柔軟さにはミスマッチな描写だと思っていた

いつからかこの組み合わせがクセになるようになっていた

 

新しいものを模索していく好奇心を揺さぶるには良い機材だった

きっとそれもあって縦位置構図を頻繁に使っていたのかもしれない

 

そんなひとときのお話